センチュリオン/説明書

センチュリオンとは?

名前の意味

 センチュリオンは、古代ローマなどの「百人隊長」を意味する言葉です。(センチュリ“ア”ンと発音すべきか迷うところですが、“ローマ”字読みにしました。)

概略

 センチュリオンは二人用のオリジナル・トリックテイキングゲームです。はじめの両者の得点はゼロ、ここから、合わせて百点の得点を奪い合っていくのです。(なので、「百」人隊長という名前を付けたわけです。)鍵札を意識しつつ、お互いに手札から一枚ずつカードを出して強弱を競い、勝ってカードを取った方に点が与えられます。ただし、鍵札や得点の配分に特色があるので、単純にカードを取り続ければよいというわけでもありません。

ゲームの流れ

〔1〕 山札を配る

 ジョーカーを除く52枚のトランプカードを二山、26枚ずつに分けます。(これを山札と呼びます。画面の右側に裏返しになって表示されています。)次に、一番上のカードを捲って、はじめの鍵札にします。(山札の左側に表示される、表になっているカードのことです。切り札と呼ぶ流儀もありますが、センチュリオンでは、場札の「切り札」と区別するために「鍵札」と呼ぶことにします。また、鍵札はプレイヤーごとに異なります。)

〔2〕 手札を引く

 山札から、それぞれ5枚ずつカードを引きます。手札を引くことによって、新しいシーズン( Season ;5枚の手札が配られてから、使いきるまでの期間を指します。季節の名前または数字で呼びます。)がはじまります。また、後述するトリック(親が決まってから、手札を出し合って、鍵札を交換するまでの期間を指します)はリセットされて、また1に戻されます。
 [DRAW] をクリックするとカードを引きます。

〔3〕 親を決める

 鍵札を比べて、強い鍵札をもっている方が親になり、1点を獲得します。(後述のカードの強さを参照してください。親になった方には「 Master 」の表示が、子になった方には「 Slave 」の表示が付きます。)親が決まると「新しいトリックがはじまる」ことになります。(画面中央で「 Season; 」に続いて、「現在のシーズン数 - 現在のトリック数」が表示されます。)

〔4〕 手札を出す

 親から順に、手札から好きなカードを一枚選んで、場に出します。子は、親が出したカードを見てから、自分の出すカードを決めることができます。
 出したいカードをクリックしてください。
 強いカードを出した方が勝ちます。(カードの勝敗の決め方については、後述のカードの強さ場札の勝敗を参照してください。)勝者は、その時のトリックと同じだけの点数を得ます。つまり、一枚目のカードを出したときの勝者は1点、二枚目のときの勝者は2点、……最後のカードを出したときの勝者は5点を得るわけです。勝った方は「そのトリックを取った」といい、負けた方は、「そのトリックを失った」といいます。また、出されたカードを場札と呼びます。(勝敗の結果が、右上と右下に表示されます。右上はコンピュータにとっての、右下はあなたにとっての結果です。)
 結果を確認したら、右下の [WIN] / [LOSS] をクリックしてください。

〔5〕 鍵札を交換する

 トリックを失った方は、一回だけ、場札と鍵札とを交換することができます。(鍵札同士の交換はできません。)二枚の場札の好きな方と、自分か相手の鍵札の好きな方とを取り替えることができるのです。これは、トリックを失った方の権利で、交換を望まなければ、しなくてもかまいません。
 トリックを落としたときは、あなたが交換を選択できます。交換したいときは、新しく鍵札にしたい場札を、交換したい鍵札までドラッグ&ドロップしましょう。交換を望まないときは、 [NEXT] をクリックしてください。幸いにもトリックを取った場合は、コンピュータの選択を確認してから [NEXT] をクリックすると次に進みます。

〔6〕 トリックの終了

 以上〔3〕〜〔5〕で一つのトリックが終了です。もし、まだ手札が残っているのなら、〔3〕に戻ります。(そして親を新たに決めます。勿論、連続して同じ親になることもあるかもしれません。)手札がなくなっていて、けれども山札が残っているのなら、一つシーズンが終了しますので、〔2〕に戻ります。(新しく手札を引くわけですね。)山札が尽きた状態で、手札もなくなったらゲームは終了です。次に、結果が表示されます。
 [NEXT] または [DRAW] をクリックしてください。

カードの強さ

ランクの強さ

 エース、絵札、数札が三つ巴の関係にあります。
 エース(A)は、絵札(J、Q、K)に対しては勝ちますが、数札(2〜10)には負けます。次に、絵札(J、Q、K)は、エース(A)には負けますが、数札(2〜10)には勝ちます。絵札同士では、K>Q>Jの順で強さが決まっています。そして、数札(2〜10)はエース(A)には勝ちますが、絵札(J、Q、K)には負けるのです。数札同士では、数の大きい方が強くなります。

スートの強さ

 風(黄)>火(赤)>水(青)>地(緑)の順で強さが決まっています。(風が最強、地が最弱ということです。)

カードの勝敗

 カードの勝敗を決めるときは、はじめにランクを比べ、それの強い方の勝ちになります。もしランクが同じならスートによって決定します。
 なお、〔3〕で親を決めるときに、鍵札同士の強さを比べるときもこのルールに従います。場札の勝者を決めるルールには、以下に紹介するように鍵札が絡むので注意してください。

場札の勝敗

 まず、場札と鍵札とを比べるのが基本です。ただし、プレイヤーごとに鍵札は異なります。それぞれのカードは、以下のどれかに該当することになります。上から順に調べて行って、最初に該当したものになります。(カードを出したとき、その右側に表示されます。)

切り札( Trump )
自分の鍵札と同じスートであるカードのことです。(相手の鍵札と同じスートなだけでは平札です。)
殺し札( Killer )
相手の鍵札と同じランクであるカードのことです。(自分の鍵札と同じ数字なだけでは平札です。)
平札( Other )
上記のいずれにも該当しない場合です。(自分の鍵札とは違うスートで、相手の鍵札と異なるランクのカードということです。)

 以上が基本です。(ただし、「切り札」かつ「殺し札」にはなりません。自分の鍵札と同じスートで、かつ、相手の鍵札と同じランクであるカードは、切り札として扱われます。)これによって、以下のように場札の勝敗が決まります。

切り札( Trump ) 対 平札( Other )
切り札( Trump )を出した側の勝ちです。
切り札( Trump ) 対 殺し札( Killer )
殺し札( Killer )を出した側の勝ちです。
上記以外の組み合わせ
強いカードを出した側の勝ちです。(上記のカードの勝敗を参照。)

アドバイス

基本は鍵札と同じスートを出すこと

 切り札、つまり鍵札と同じスートを出すのがトリックを取るコツです。切り札がないときは、強いランクのカードを出すしかないかもしれませんが、相手が切り札ですと、それだけで負けてしまいます。(殺し札という例外はありますが、数が限られています。)

そのために有利な鍵札に交換する

 ですので、自分がたくさんもっているスートが鍵札になっていると勝ちやすいわけです。逆に、相手の鍵札は、あまりなさそうなスートにしてしまいましょう。ただ、負けた方が鍵札を交換する権利を得るので、難しいところではあります。

それなりの作戦が必要

 親になれば、それだけで1点もらえますが、先にカードを出すというのは不利です。様子を見ることも大切でしょう。また、後半のトリックほど得点が高いので、残り枚数が少ないときに勝てるようにしたいところです。

最強を目指すあなたは記憶力も

 センチュリオンでは、一組のカードを使い切るので、後半のシーズンでは、かなり手札が限定されるようになります。特に、最終のシーズンでは(全てのカードを覚えていれば)相手のカード全てを知ることができます。チャンピオンを目指したい人は、出されたカードを覚えておくと強くなれます。

著作・制作/永施 誠
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