ルービックキューブ/説明書

  1. 表示画面
  2. コントロール
  3. 色変更
  4. 応用例
  5. 解答手順について

表示画面

 画面の大部分は、キューブを表示する3D描画キャンバスになっています。マウスなどのポインティングデバイスと、左クリックおよび右クリック(またはそれに相当する操作)でキューブを動かすことができます。

視点の変更

 視点を変更する(キューブ全体を回転させる)には、マウス左ボタンでキューブ画面を適当にドラッグしてください。

キューブの操作

 キューブに回転操作を施すには、マウス右ボタンのドラッグ&ドロップを使用します。マウス右ボタンを押した時の“フェース”(シールが張ってある小さな一面のこと)とマウス右ボタンを離した時の“フェース”を巻き込むような回転を行います。これらのフェースが回転軸の外側を向いているときのみ有効です。

コントロール

操作履歴

 まず、画面右上にある「 STEP 0 / 0 」というのは操作履歴を示します。スラッシュの右側が記憶している手順の総数、左側が最初の状態から実行した手順の数です。(“手順の数”ですので、何もしていなければゼロになるわけです。)操作履歴は、1000ステップ以上を記録できます。(たぶん、そこまで動かさないと思いますが……。)

各ボタンの機能

RESET
キューブを初期化します。色1(白)がU面、色2(緑)がF面、色3(赤)がR面に来るようになります。また、操作履歴もリセットされます。
SCRAMBLE
キューブをランダムな状態にします。(軌道は外れません。)操作履歴もリセットされます。
INFOMATION
制作情報を表示します。RETURN ボタンで元の画面に戻ります。このとき、キューブが見えなくなることがありますが、そのときはスクリーンをクリックしてください。
SOLVE
キューブを初期化させる手順を作成し、履歴に書き込みます。以前の履歴を上書きします。
REVERSE
履歴を引っ繰り返します。
COORDINATE
色変更画面に移行します。その後の操作に関わらず、履歴はリセットされます。
MODE
画面下側のパネルを PLAYER MODE または SPEED MODE に切り替えます。

 MODE ボタンと COORDINATE ボタンの間にあるテキスト「 PLAYER 」は現在選択されているモードを示します。また、「 SOLVE 」ボタンをクリックしたときの結果が書き込まれます。

PLAYER

PLAYER MODE は履歴に従った操作ボタンを並べたパネルです。

FIRST
履歴の先頭にジャンプします。現在の STEP が 1 以降のときのみ有効です。
BACK
キューブの操作を1ステップだけキャンセルします。現在の STEP が 1 以降のときのみ有効です。
PLAY / STOP
履歴の最後まで連続してアニメーションを進めます。STOP をクリックすると中断します。履歴に記録されているステップが残っているときのみ有効です。
NEXT
キューブの操作を1ステップだけやり直します。履歴に記録されているステップが残っているときのみ有効です。
LAST
履歴の最後にジャンプします。履歴に記録されているステップが残っているときのみ有効です。

SOLVE クリック後のラベル

 SOLVE ボタンをクリックすると、「 PLAYER 」が表示されている部分に結果を書き込みます。その意味は説明します。いずれにせよ、「 SOLVED 」以外のメッセージは、手順作成に失敗した、という意味です。

SOLVED
解答手順の作成に成功し、履歴に書き込みました。
COLOR ?
色数に誤りがあります。6種類の色が、各々9フェースに対して使用されていなければなりません。
CENTER ?
不足しているセンターキューブがあります。センターキューブは6種類が1つずつ必要です。
EDGE ?
エッジキューブの構成が不正です。センターキューブに対応していません。
CORNER ?
コーナーキューブの構成が不正です。センターキューブに対応していません。
PARITY ?
置換パリティに誤りがあります。基本操作の組み合わせでは初期状態に戻れません。分解して修理する必要があります。
ORBITAL_E ?
エッジキューブの反転数に誤りがあります。基本操作の組み合わせでは初期状態に戻れません。分解して修理する必要があります。
ORBITAL_C ?
コーナーキューブのねじれ数に誤りがあります。基本操作の組み合わせでは初期状態に戻れません。分解して修理する必要があります。

SPEED

SPEED MODE はアニメーション速度を選択するパネルです。

SLOWEST
最低速モードです。約4秒のアニメーションを行います。
SLOWER
低速モードです。約2秒のアニメーションを行います。
NORMAL
普通モードです。約1秒のアニメーションを行います。
FASTER
高速モードです。約0.5秒のアニメーションを行います。
FASTEST
最高速モードです。約0.25秒のアニメーションを行います。

色変更

「 COORDINTAE 」をクリックすると、色状態を入力するモードに切り替わります。「 EXIT 」をクリックすることで元に戻ります。

カラー選択

 画面右側のチェックボックスから、色を選択してください。それから、変更したいキューブのフェースを右ボタンでクリックします。すると、キューブの色が変更されます。チェックボックスには、それぞれの色が何回使用されているかが表示されます。(文字色は黒で固定なので、配色によっては見難くなることがあります。)

カラー作成

 画面下側のスクロールバーで、現在選択されている色を変更することができます。スクロールバーを適当な状態に調整した後、画面右下の「 CHANGE 」をクリックすることで変更されます。その上側の「 NEW COLOR 」のところに、スクロールバーが表現する色が表示されていますので、参考にしてください。

応用例

自宅にあるキューブを元に戻したい

 まず「 COORDINATE 」をクリックして、自宅のキューブの状態を入力しましょう。配色をお持ちのキューブにあわせ、それからスクリーン上のキューブをお持ちのキューブと同じように慎重に塗ってください。
 それから「 EXIT 」をクリックして元の画面に戻り、「 SOLVE 」をクリックします。画面右下の方に「 SOLVED 」と表示されたら成功です。それ以外のメッセージが出たら、キューブをよく見直して、色を塗り直しましょう。(確かに手持ちのキューブと同じなのに「 SOLVE 」が表示されないときは、シールの張り間違い、シールの変色、分解した後に元に復元するときに間違えてしまった、等が考えられます。)
 「 MODE 」をクリックして、着いていけるくらいのアニメーション速度(大抵は「 SLOWER 」くらいでしょう)に設定します。ここは、あなたの手の器用さや慣れによります。
 いよいよ、キューブを元に戻します。画面のキューブ視点を適切にして、画面上と同じ角度でキューブを持ちます。「 PLAY 」を実行し、あとは画面と同じようにキューブを動かすだけです。(ついていけなくなりそうなら、早めに「 STOP 」で中断してください。「 NEXT 」で一手ずつ慎重に進んでもよいでしょう。)

キューブを特定の模様にしてみたい

 まず、前述の「自宅にあるキューブを元に戻したい」を参考にして、手持ちのキューブを初期状態に戻してください。それから、キューブを一旦置いておき、「 COORDINATE 」でスクリーンのキューブをお望みの模様に染めましょう。
 そして、「 SOLVE 」をクリックします。ここで「 SOLVED 」が表示されれば、その模様に到達可能です。残念ながらそうではなかったときは、その模様には到達できないということを意味します。
 「 LAST 」をクリックして、スクリーンのキューブを初期状態まで戻します。それから「 REVERSE 」をクリックします。そうして、後は先ほどと同じように、「 PLAY 」などで、画面と同じようにキューブを動かせば、キューブは望みの模様になるわけです。

解答手順について

 ここでは、ルービックキューブにおける解答手順についての話をします。

謝辞

 「INFOMATION」にも記載されていますが、本アプレットは、以下のサイトおよび書籍を参考にして作成されています。

かつ さん @ PLANET PUZZLE
http://www2.u-netsurf.ne.jp/~katsu-k/
キューブの解答手順が詳しく説明されています。本アプレットの「 SOLVE 」はそれらをプログラム化したものです。なお、キューブが解けて当たり前、という世界の向こうに「 SPEED CUBE 」という競技がありまして、実はそちらがメインのサイトのようです。
メタマジック・ゲーム 科学と芸術のジグソーパズル / ISBN4-8269-0043-0
著; Douglas R. Hofstadter /訳;竹内 郁男、斉藤 康己、片桐 恭弘/白揚社
キューブの数学的背景について説明してある章があります。到達可能な状態、到達不可能な状態、「軌道」についての解説があり、とてもわかりやすいものですし、おもしろいです。また、証明はありませんでしたが、キューブは22〜23手で必ず解ける手順が存在する、というお話も書いてありました。

 上記を参照すればわかると思いますが、本アプレットの解答手順が最善のものであることは滅多にありません。模様を作る場合でも、回り道になることが多いでしょう。ただ、必ず到達はできます。(もしできないとしたらバグです。ご一報ください!)
 ちなみに、本アプレットは、例えば訓練した人間には敵いません。えー、このアプレットで「 SPEED 」を「 FASTEST 」にして正解手順を再生してみてください。相当速いですね?(そう思わない人は説明の必要がないということです。)ところが、かつ さんら、PLANET PUZZLE の(真の意味での)常連さんの方々は……、これと競走して圧勝します! そういうことなのです。

著作・制作/永施 誠
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